【無料】投資/トレード用語集と相場のフェーズについて

テクニカル用語・指標
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クリモネが常用・多用する投資/トレード関連の用語(略語、ジャーゴン)と相場の動きの内実について簡単に解説します。

エントリ・エグジット関係

  • ロング:買い(価格が上昇する儲かる)、ショート:売り(価格が下落すると儲かる)
  • ストップ:ロングの場合はここまで下がったら、ショートの場合はここまで上がったら、自動的に決済する価格。損益(資金)管理手法のひとつ。
  • ストップアウト:ストップ注文が行使されること。
  • スキャロングスキャショート:スキャルピング(速攻利確または撤退)前提でポジションをとること。

例文1:ロング22000、ストップ21970。
例文2:スキャショート22090、ストップ22120。
例文3:追加ロングの半分22120で利確。残り、22100でストップアウト。

  • 成り買い、成り売り:指値で価格を指定せず、成り行きでロングまたはショートすること。
  • 寄成、引成:取引時間の終わりに成り行き決済すること、またはロング(ショート)エントリすること。
  • 指値買い、指値売り、指値注文:価格を指定してロング(ショート)すること。
  • 逆指値、逆指し、逆指し注文:あらかじめ「トリガー」となる価格を指定し、その価格に到達した時点で自動的に売買する方法。トリガー到達後の対応は成り行きエントリか指値エントリか事前に決める。指値注文と違い、株価が上昇したら買い、下落したら売る。逆指値はトレンド転換を捉えて自動エントリしたり、損失を限定(ロスカット)したりするための手段。
  • W指値:上と下の両方に指値注文すること。
  • 利確、部分利確、一部利確、損切り、ロスカ、決済、清算、処分、撤収、撤退、微益撤退、離脱、ストップアウト:いずれもポジションを閉じることに関係しているがその時々の気分を反映。
スキャルピング(scalping)、略称スキャ・・・原義は「薄く皮を剥ぐ」という恐ろしげなもの。下図のように、アメリカのネイティブ・インディアンには戦果の証拠として討ち取った敵の頭皮を剥ぎ取る慣習があった。これをアメリカに侵出した白人たちが真似したと伝わる。日本の戦国時代にも首を狩る習慣があったが、それと似ている。

関連画像

転じて、市場から速攻で「戦果を剥ぎ取る」ことを意味するようになった。短時間(数秒~数分程度)の値動きを狙って利ザヤを稼ぐ手法。買い、売りどちらにも適用。
じっくり構える農耕民族的取引とは対照的に、庭先の雀をハントする猫のような、狩猟民族系のトレード手法。判断力、決断の速さ、反射神経、運動神経などを駆使するのでけっこう疲れる。うまくいったときは快感だが、失敗したときは未練を持たず(変に我慢せず)見切らないとドツボに嵌まる危険も。
「スキャなど邪道」、「手数料貢いで益が少ない」という否定派もいれば、「日をまたぐリスクを回避できるので有効」という肯定派もいる。

スキャルピングを大規模に行っているのがプロトレーダー(CTAやヘッジファンド)。アルゴ(algorithmic trading)と俗称されるアルゴリズム制御されたコンピュータプログラム(AI)を駆使して短期の自動売買を繰り返し、利ザヤを稼ぐ。アルゴは必ずしもスキャルピングだけに使われるわけではなく、近年ではデイトレ、スイング、中長期とそれぞれに自動化プログラムが大活躍中。

 

CTAとは?

以下に野村さんの解説を引用するが、現代の相場ではマネージド・フューチャーズのアルゴ取引が大活躍している。その高速さは個人が太刀打ちできるものではない。だが別に彼らを真似る必要もないし、恐れる必要もない。

むしろ彼らの行動は数理的で再現性が高い点に注目すべき。再現性に着目すれば、パターン化できる。パターンを意識していれば、ダマシの動きやトレンド転換のタイミングを捉えやすい。

高度な分析ツールなどいらない。すべての市場参加者の意思と行動はチャートに刻まれている。チャート読みに習熟すれば勝てる。

Commodity Trading Advisorの頭文字をとったもので、直訳すると商品投資顧問業者にあたるが、一般的にはヘッジファンドなど、商品先物のみではなく、通貨、株価指数先物など広範な金融商品に分散投資して、顧客から預かった金融資産を運用する企業や運用者を指す。

代表的な運用手法のひとつとして、金融工学や統計学をベースに、コンピュータで先物をはじめとする様々な金融商品の値動きの流れ(トレンド)を解析し、分散投資することで相場の上げ下げにかかわらず、上下どちらに振れても収益を狙うトレンド・フォロー(追随)型の運用手法であるマネージド・フューチャーズがある。

出典:https://www.nomura.co.jp/terms/english/other/A02982.html

ポジション関係

  • ポジション、ポジ:保有中の(まだ決済していない)ロング建玉またはショート建玉。
  • スキャポジ:スキャルピングで持っているポジション。
  • スイング、スイングポジ:スキャルピングのつもりで入ったポジションに利が乗り、日をまたいで長い期間保有すること。またそのように長く持っているポジションのこと。
  • ホールド:既存ポジションを決済せず持ち続けること。
  • ガチホ:大事な(これから大きく儲かりそうな)ポジションなので強い意志で保持し続けること。
  • 持ちポジ、現有ポジ:決済せず持ち続けているポジション
  • 残ポジ、残り:一部決済後の持ちポジ。
スキャとスイングの違い
一般にはトレード時間の長短を意味する。スキャは数分から数時間で完結する。スイングは数日から数週間ホルドしないと完結しない。ただし、クリモネの考えでは「すべてのエントリはスキャとして始める」「スイングはうまくいったスキャ」である。よいスキャポジがスイングポジに育つ。だからエントリタイミングがものを言う。

 

クリモネ独自の略語

売買に関するもの

  • C(closed):全決済
  • PCpartially closed):部分利確(一部利確)
  • LC(loss-cut):ロスカット
  • SO(stopped out):ストップアウト(ストップにかかって自動決済)

テクニカル関係

MA:移動平均線

  • SMA:単純移動平均線
  • EMA:Exponential Moving Averageの略、指数平滑移動平均線。直近の価格変動に重みをつけて計算するため、SMAより相場の変化に敏感に反応する。
  • クリモネはEMAを使っている。以下のような書き方をした場合のMAとはEMAのこと。
    〇〇HMA:〇〇時間移動平均線
    △△DMA:△△日移動平均線
    ▲▲WMA:▲▲週移動平均線
    xxMMA:xxヶ月移動平均線

TL:トレンドライン

  • 上昇TL:上向きのトレンドライン
  • 下降TL:下向きのトレンドライン

節目/レジサポ

  • レジスタンス抵抗、上値抵抗、抵抗線とも。節目の一種で、そこまで上がると上昇が止まりやすい価格(価格帯)。なぜか?売りたい人が待ちかまえている、みなが意識している、それを機関投資家など大口が利用して、レジスタンスをちょっと超えたところでドッと売ってきたりする。だから瞬間的にレジスタンスを超えてもフォローがあるかどうかを気にしよう。多くの場合、レジスタンスを再度試してから(バックテスト)、本格的に上昇する。
  • サポート:支持、下値支持、支持線とも。節目の一種で、そこまで下がると下落が止まりやすい価格(価格帯)。なぜか?買いたい人が待ちかまえている、みなが守らないといけないと思っている、それを機関投資家などの大口が利用して、ちょっとサポートを割ったところで買ってきたりする。だから瞬間的にサポートを割っても騙されないようにしよう。多くの場合、サポートを再度試してから(バックテスト)、本格的に反発する。
  • バックテスト:再テストとも。サポートを割った後、割ってしまったサポートまで戻り(上昇し)「ホントにいいんですか?」と確認する動き。サポートを突き抜けられなければ、ショートでエントリできるポイント。逆に、レジスタンスを超えた後、超えたレジスタンまで売られ(下落し)「これからはここをスタートにするからね」と確認する動き。レジスタンスを明確に(長い時間)割らなければ、ロングでエントリできるポイント。こういうおいしいポイントをスイートスポットと言っている。獲物を狙う猫のようにすぐ飛びかからず満を持して飛びかかるので猫待ちポイントとも。
  • フィボ:フィボナッチリトレースメントのこと。フィボナッチ、下り坂フィボ、上り坂フィボとも。
  • 半値押し(戻し)、1/3押し(戻し)、2/3押し(戻し):順にフィボナッチリトレースメントの50%、38.2%、61.8%のこと。
  • ボリンジャーバンド:ボリバン、BBとも。BBの上下のみならず仲値(通常20MA)も重要。
  • NegDiv:ネガティブダイバージェンス。価格は高値更新しているのにRSIは更新していない状態→潜在的な反落のサイン。
  • PosDiv:ポジティブダーバージェンス。NegDivの反対。価格は安値更新しているのにRSIは更新していない状態→潜在的な反発のサイン。
  • VWAP:出来高を加味した買値の平均。相場の強さの目安になる。大まかに、VWAPより上なら買い優勢、下なら売り優勢と判断できる(ただ、ヨコヨコのときはあまり参考にならない)。
  • 寄り天(寄り底):相場開始とともに(もしくはその直後に)日中の高値(安値)をつけ、その後反落(反騰)して安く(高く)引けること。
  • ギャップ、窓:前日の終値と当日の始値の間に開きがあること。窓を開けるともいう。前日より高く始まればギャップアップ、安く始まればギャップダウンという。
  • 窓埋め:相場はギャップ(窓)を空けると、空けたギャップ(窓)を埋める習性があることから注意が必要。ただし、必ずしもすぐに埋めるとは限らず、忘れた頃に埋めに行くこともある(日足チャート上で数年前に空けたギャップを埋めた事例を体験したことがある)。とはいえ、ギャップ(窓)は絶対に埋めるものではなく、高い確率で埋めるという経験則に過ぎない。

相場の動きとその意味

以下のワイコフ理論の模式図に見られるように、相場は一定の周期で上下動を繰り返している。

買い溜めは英語のアキュミュレーション、売り捌きはディストリビューション、値上げはマークアップ、値下げはマークダウンに対応する。

パターン認識

確かに似たパターンの波動を繰り返し現れる。それを経済学的に外部目線で表現すれば、需給の変動が相場を動かすということになる。が、相場内部の目線で見れば、それは自然な需給の結果というより、プロが意図的に引き起こしている変化なのである。プロの意思決定には実体経済や金融経済というマクロ事象が影響するので、間接的には経済がワイコフ的波動を作っていると言える。だが、ありていに言えば、プロはカモ(個人)からお金をむしり取るためにパターンを利用(活用)しているに過ぎない。彼らの資金力をもってしても巨大なマクロ環境を動かくことは無理だ。

だからこそ、トレーダーにはサイクルや景気変動などの再現性の高いパターンを認識することが求められる。クリモネが節目と同時にサイクルを丹念に追跡する所以はここにある。

AIもそうだがパターンは巨額のマネーを動かす原動力であり、プロの依拠する信頼性の高い判断基準である。パターン認識が膨大なマネーの移転を引き起こしていると言ってもいい。

個人トレーダーはどう対処すればいいか?少なくても情報通になることでもニュースウォッチャーになることでもないことは想像がつくだろう。

相場が動かないとき、動くとき

相場の動きは上昇、レンジ、下落のどれか。このうち上下に一方的に振れるトレンドは相場時間の2~3割程度を占めるに過ぎない。似た価格の間を行ったり来たりするか、ほとんど数十円程度しか上げ下げしないトレンドレスが常態なのである。

アキュム(ミュ)レーション(accumulation)/ディストリビューション(distribution)

トレンド転換の兆候(準備)。プロがポジションを仕込んでいる最中なので動いてもらっては困る。不便だ。個人をおどかしたり迷わせたり反対ポジを取らせたり、あるいは同じ方向に個人が入って決まった場合はわざとサポートを割って個人のポジをロスカットで始末(掃討)してから(これをストップ狩りという)、自分たちの動かしたい方向に動かす。

コンソリデーション(コンソリ)(consolidation)

値固めとも。有トレンド時の踊り場。上昇(下落)が一段落し、レンジ内に膠着する状態。多くの場合、トレンド継続のシグナルとなる。

これらのフェーズは上昇や下落がトレンド化している時間より圧倒的に長いのがふつう。図体の大きなプロはそうたやすく動けないのだ。

トレンドがないのに闇雲に大きな利幅を狙っても取れない。トレンドレス相場を地味に生きながら、地道に稼ぐか、散歩にでも出かけて動くチャンスを待つ。待ちはトレーダーの大事なポジション(ノーポジ)である。

関連用語

  • トレンドレス、レンジ、ボックス、ヨコヨコ
  • 有トレンド、強勢、上昇トレンド、下落トレンド、急騰、急進、急落、暴落
  • ボラタリティ(ボラ)(volatality):値動きの激しさ。短時間で大きく動くときボラタリティが高い、略して「高ボラ」あるいは「乱高下」などと表現する。逆に値幅が小さく動きが鈍いときボラタリティが低い、あるいはボラタリティがない、略して「低ボラ」あるいは「地蔵相場」などという。トレードでいちばんおいしいのは高ボラ時のトレンド追随である。短期に大きく儲かる。逆に低ボラのときは地道に底からの反発を買うか天からの反落を売るかで堅実(地道)に儲ける。ガチャガチャ忙しい相場が苦手な人にとっては低ボラ相場は天国に近い。終わるまでエントリ・エグジットを繰り返せる。
  • デッドキャット・バウンス(死に猫バウンス)(Dead Cat Bounce):数年、数十年に一度の高値(すっ高値)から始まった中長期ベア相場で見られる、自律反発(売られ過ぎからの反発)局面のこと。下落トレンド継続のサインなので、戻り終了→再下落開始後、さらなる下落→安値更新が見込まれる。
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