[投資格言003] 🇺🇸 ヴィクター・スペランデオ(コモディティ投資家)
ヴィクター・スペランデオ(1945-)はコモディティ(商品系)投資家。とくに原油などのエネルギー、貴金属投資を得意とする。
格言1
トレードで成功する秘訣はひとえに感情のコントロールだ。もし知性が成功の鍵なら、トレードの成功者はいくらでもいるはずだ。
これは骨身に染みるお言葉である。感情に左右されて取り逃した魚の多いこと。
どんな人?
コモディティ、とくに原油と金鉱株で名を挙げた人。いくつものヘッジファンドや投資会社を経営した経験をもつ。
1987年のクラッシュを予言したことでつとに有名(『バロン』誌同年9月21日号のインタビュー記事でのコメント)。ブラックマンデー前日の同年10月16日、スペランデオはダウを空売り。一日にして投資資金を3倍に膨らましたとか(この日ダウは20%!の暴落)。
格言2
価格がその銘柄の歴史的仲値を飛び越えるような動きを見せたら、ファンダメンタルだろうがテクニカルだろうが、どんなインジケータも精確に機能する確率が高まる。
たとえば、チャーティスト(テクニカル分析家)が天井形成パターンを見て取ったとする。そのとき市場が直近安値の10%より上にあるとすれば、予想は外れる可能性が高い。しかし市場が25-30%上にあるなら、そのパターン予想の当たる確率は飛躍的に高まる。
確率のゲーム
アメリカのトレーダーはよく “reversion to the mean” という。極端に振れた振り子は必ず中間点を過ぎ、逆の極端へ振れる。上げで行き過ぎれば、下げもきつくなる。相場では恐怖=引力だ。重力に逆らわらない分、下げはスピードが速い。この大原則は人間という生き物の社会性(群れに従う心理)に起因するから今後も変わらないだろう。
統計が統計である所以は、いつかは必ず機能するという点だ。トレーダーが見極めるべきは、天井値や底値ではなく、トレンドがいつ転換するのか、そのタイミングだけだ。ちょっと手練れてくるとトレーダーは天底当てゲームに参加したがり、墓穴を掘る。相場が極端に傾いた場合、動かないことも立派なポジションだ。実際、下げ(上げ)始めてからでも十分利幅はとれる。
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