[相場考] 仮想通貨:今回の調整をどう見るか?備忘録
昨年末の最高値からちょうど1か月目に大きく売られた仮想通貨。すでに底入れしたと仮定して今後の教訓に備忘録をメモっておくことにした。
原因1:季節性のようなもの
チャートを見てほしい。ビットコインは2014年以降、毎年計ったように1月頃に調整している。2014、2015年は株式のように10週間以上かけて60%以上も調整していたが、2015年以降は周期が短くなり、今回を除けば、30%程度の調整になっている。
今回を含む全期間
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2014-2017年の拡大
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※略語と簡単なテクニカルインジケータの見方については以下のページで解説しています。
略語と簡単なテクニカル講座(2018.1.18加筆しました)
原因2:にわか投資家が群がってくるとひと相場終わる
これは仮想通貨に限らず、相場の永遠の真実だ。わけもわからず「儲かりそう」というだけ買う連中がぞろぞろ入ってきたら、もうおいしい部分はすでに過去のもの。以下の記事が端的にいっているので引用しておこう(出典はCCN)。
Ecosystem Purging ‘Easy Money’ Crowd
While cryptocurrency skeptics will likely rush to publish a new series of bitcoin obituaries, the consensus among long-time market observers is that this correction — though severe — is healthy for the market.
Spencer Bogart, a partner at cryptoasset hedge fund Blockchain Capital, compared the pullback to a forest fire, which is both destructive and necessary for the sustained growth of the ecosystem.
He predicted that the market will purge the “easy money crowd” that joined the markets during the fourth quarter run-up and invested based on pure speculation rather than appreciation for the potential of the underlying technology.
“Wish I could say I was sad to see you go,” he said.
「あぶく銭亡者の群れ」を追っ払った市場のエコシステム
またアンチがビットコイン死亡記事の新連載を始めそうだが、長期ホルダーの見解は逆。この調整は(かなりシビアだったもの)市場にとって健全だったというのがコンセンサスだろう。
仮想通貨ヘッジファンドBlockchain Capitalの代表スペンサー・ボガード氏は、今回の下落を山火事に例える。山火事は破壊的ではある。しかし森林生態系の持続的成長に欠くべからずものだ。
昨Q4の急騰時、仮想通貨の基盤技術にどんな将来性があるのかも知らない「あぶく銭亡者」が単なる射幸心から市場へ押しかけた。ボガード氏は、市場はその手の連中を追っ払うことになる、と予測していた。
ツイッターのつぶやきを「ご愁傷さまって言いたかったけどね」と締めた。
原因3:ビットコイン先物の清算日だった
2018.1.17は、昨年末CBOEに上場したばかりのビットコイン先物が、初めての清算日を迎える前の晩だった。穏便に済むタイミングではなかったのだ。
これも株式市場によくある話で、先物・オプションの清算日前後は相場が荒れやすい。ボラタリティがないと死んでしまうのが先物業者だから、何が何でも波乱を作りたいのだ。売り買いが拮抗してhしまって動かない場合もあるが、大方はどちらかへ傾く。
原因4:規制当局のブラフ
仮想通貨がいちばん敏感なのは規制当局の法規制に絡む話だ。韓国のような他人に下駄を預けるしかない政府の話がまことしやかに “リーク” されるのは、悪利用したい連中には格好のネタになる。
今回は数日前から出来高が枯れ、ボラタリティが失われていた。そういう凪みたいな状態は危険なサインであることが多い。「もう動かない」のではなく「まだ動かない」のだ。
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