[日経平均] 春の陽気に誘われて・・・

チャート分析, 日経・為替チャート, 日経平均

※3.23夜のFRB発表を受け、ページ末尾部分に加筆しました。

最新状況を加味して日経のゆくえを想像してみました。キーワードは米帝のfast track戦略です。

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米帝のファッストトラック戦略

ファストトラックとは通常の煩雑な手続きを簡素化して(あるいは複数の法案を同時に審査して)迅速な決断に至ることを意味します。いま米帝は2つの面でファストトラック戦略に出ています。

  • ひとつはproactiveな(先を見越した)超大型景気対策。史上空前の200兆円規模になります。さらには400兆円規模の金融支援資金も提案されています。
  • もうひとつはワクチンの高速開発と高速承認。有望な治験候補ができれば可及的速やかに治験に回し、最優先で承認にこぎつけるつもりです。

それくらい米帝の危機意識は激烈で、事態は深刻なのです。果たして間に合うのか、市場は崖っぷちに追い詰められています。

景気刺激策(stimulus)の初期法案は民主党に「企業優遇すぎる、庶民にもカネを配れ」(新自由主義脳はそう簡単に治りません)とくさされ否決されましたが、社会主義的妥協を盛り込んだところで今週中にも成立すると思われます。まさにスピード審理、ファストトラックです。

この米帝の先鋭な政策転換を読めないのが平和ボケ日本。いまとなってはどうでもいい五輪の開催にこだわり、30兆円程度のけちくさい景気対策でお茶を濁そうとしているだけ。

日経平均 現物日足

でも何というのか、日本は感染症対策の数少ない成功国とも言えるわけで、そこへアメリカ様の強力な景気下支え。

ときは春。桜の陽気に誘われて日経も束の間解放感を味わう感じになるのでしょうね。その感じで予想してみたのが以下のチャートに書き込んだ予想進路です。

前回の記事にも書いたように、日経はすでに一番底をつけたと思われます。今後はアメリカでの法案可決をきっかけとして、ショートスクイーズを巻き込んだ激しいカウンタートレンドラリーに移る可能性が高いです。

※チャートクリックで別ウィンドウに拡大表示。

令和の御代は禊から始まった

でも忘れちゃいけません。本当の危機、本当の試練はこれから起きるのです。コロナはあくまでもきっかけ。クラッシュの震源は金融不安(急激なクレジット収縮)にあるからです。その意味で今後もBKXの監視が必要。

たとえコロナの特効薬が見つかったとしても、経済が元の軌道に戻れる保証はありません。仮に戻れるとしても時間がかかります。それまで金融機関の体力が持つかどうか。

しつこいようですが・・・

  • カウンタートレンドラリーは最後の逃げ場と心得ましょう(リーマンの時と同じ、目安は200DMA到達)。
  • 長期判断はまだ保留しますが、いちばん大事なのは再下落時に14800水準より上で切り返せるかどうか。
    • 切り返せず割り込めば万事休す。恐慌さえ視野入りします。
    • 切り返せば危機克服、ベストシナリオの発動です。
  • いずれにしてもコロナショックは世界史的変動の序章に過ぎないでしょう。激動の時代の始まりです。
    • 令和治世の入り口で度重なる混乱が生じているのは、新天皇による壮大な禊が決行されている証なのかもしれません。

追記

3.23の晩にFRBがビッグニュースを発表しました。今後、無制限に国債・不動産債権を買い入れるというのです。

これで危機の本質に関する当方の見立てが正しいことが証明されました。アメリカ当局の悪夢は、すでに後に引けないQEの結果、コロナ禍によるリセッションで、リーマンの数倍・数十倍規模の信用収縮が起こることです。そうなれば大恐慌不可避。だからこそ危機の本質は、リーマン後遺症の金融不安と指摘したのです。

おそらくマーケットは “少なくてもしばらくは” この空前の発表を好感して上げるはずです。しかし、本当の帰結はまだわかりません。FRBは半ば不本意に “禁じ手” に手を染め、未踏の領域へ足を踏み入れたわけで、どうなるかは誰にもわからないからです。

個人的には(とくに日本人の国民性を考えると)、世界はこの金まみれの金融駆動経済の禊を行ったほうが長期的にはいいと思います。でもマネージャンキーな為政者や支配層の “恐怖” を考えると、彼らはそう簡単に諦めないでしょう。最後の最後まであがくでしょうね。