[相場分析] 今晩のアメリカの動きは超重要
日経は糸の切れた凧状態なのであまり参考になりませんので、アメリカの状況をおさらいしておきましょう。
概況(2020.3.13)
いまのタイミングというのは、SPXで見ると3~4年サイクルの終わりに当たります。次のサイクルがブルなのかベアなのかの分岐点にいるわけです。
同時に勃発したコロナ禍と原油増産戦争で劇的なクラッシュにを超高速で経験しているアメリカ市場ですが、長期ブル相場は死んだとは断定できません。ナスダックは200WMAまでまだ余裕があります。それ以外のダウやPSXは大きく200WMAを割り込んでいます。したがって今晩のアメリカの動きは重要で、昨晩の下げがオーバーシュートだったのか、そうでなく今晩も下げ波動が継続するのか?週足の終値が確定するので、チャート上でも大きな意味を持ちます。
- 200WMAを明確に下ブレークして引ければ、ミニベア入り濃厚。
- 何とか踏ん張り押し返せば、来週以降のリバウンドに希望をつなげます。
しかしコロナウイルスは未知の恐怖ですから、利下げやQEは直接的に効きません。いくら資金があっても、恐怖の下で通常の経済活動が行われるはずがないからです。やるなら財政出動で政府がお金を使い、沈滞する景気を下支えする方が効果は高いでしょう(根本的な解決にはなりませんが・・・)。
半導体指数(SOX)週足
まずは相場の柱であるここをチェックしてみると、上ブレークしたITバブル時の最高値の再テストの動きになっていることがわかります。ここで止まるか、あるいはオーバーシュートで200WMAにタッチしてから反発するか、それともどちらも決壊してしまうのか?
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ナスダック総合指数 週足
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S&P500現物 週足
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銀行株指数(BKX)週足
コロナ禍と同時に起きたオイル増産戦争。シェールガス産業の勃興で世界最大の産油国に転じたアメリカですが、アキレス腱は採掘業者に新規事業車が多く、彼らはジャンク(ハイイールド)債で資金を調達し石油を掘っていること。ひとたび原油売価が低迷すれば、借金の返済で資金がショートします。銀行株が危惧しているのは中国経済バブの崩壊であるとともに、シェール産業発の信用収縮でもあるのでしょう。
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S&P500現物 月足
SPXは3年から4年で1サイクルのリズムを持っています。ちょうど11年前の2009年3月に始まった長期ブル相場において現在は3番目のサイクル末期。
現在のクラッシュ型調整が終われば新しいサイクルが始まります。その場合、長期ブルが生きているなら再上昇相場、そうでなければミニベアもしくはボックス(レンジ)相場に移行することになります。
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