[週末分析] コロナウイルス騒乱は日本に歴史的決断を迫る事象なのかも

チャート分析, 日経・為替チャート, 日経平均

久しぶりの週末分析です。今回はチャート分析の域を出て、少し文明史的観点を織り交ぜた考察もしてみました。

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コメント(2020.2.15)

先物ベースで22650円を底として1400円弱の急反発。息切れで23500円台を守れるか否かの瀬戸際。ここは75DMAの水準でもあり重要な分岐点。

いまのところ、以前の記事に書いた本命◎予想が当たっています。

対中観の甘さが日本のカントリーリスク

さて、問題はこの後の日経の動き。最大のリスクは、コロナウイルスそのものの脅威というより、日本政府の、対中のカントリーリスク対応の甘さにあるでしょう。

政府は大甘の見立てで初動を誤り、いまも場当たり的に危機をやりすごそうとしています。東日本大震災や原発事故から何も教訓を学んでいなかったようです。

日本への国際評価は厳しいものに変わつつあり、投資家(とくに海外勢)も日経に本腰を入れて資金を投下できないでいます。オリンピック中止の最悪シナリオも想定しておかないといけません。

野党が確信犯的に亡国(売国)の不作為を続けているため、与党のたがはゆるみっぱなし。獅子身中の虫に蝕まれ続けている点で、日本はいまだに「戦後レジーム」のぬるま湯でまどろんでいると言わざるを得ません。

大状況は日本買い継続

ところが、世界の大状況を見ると日本にはむしろ追い風が吹いているのです。現在の世界は、スペイン風邪(これも感染源は中国)の流行ったWW1のときのように世界ブロック化の動きが顕著になりつつあります。WW1当時は帝国主義の覇権争いでブロックが形成されたのですが、いまはむしろ「価値観」がブロックを築いています。今後、世界は自由主義と民主主義、個人主義と全体主義をめぐる対応の違いで3つに大きく分かれていきそうです。

  • 自由、デモクラシー、「個」を重んじる日米英ブロック(海洋国家型)
  • 日米英と基本は共有しつつユーラシア大陸型の対応を迫られるEUブロック
  • 欧米と価値観を共有できない(統制や独裁を志向する)中露ブロック
  • それ以外の中近東・アフリカ・中南米などは上記の各ブロックと是々非々で対応

たとえばの話、中国はAIで監視社会を構築し、人民支配を徹底しようとしていますが、自由陣営のアメリカや日本がそれを是とするはずがありません。SNSの普及に顕著なように、日米欧の先進諸国ではさらに「個」が重んじられていく流れは止めようがないでしょう。

「個」の深化を続けたい日米欧、集団統制したい中露(もしくはその解体)

先進諸国では新自由主義の行き過ぎ(矛盾)が個々のネーション国家の内部を弱体化させ社会を不安定化させています(たとえば、金余りの日本での貧困率急上昇)。しかしそこで求められるのはバーニー・サンダース的な社会主義(全体主義)への回帰ではなく、大企業やFAGAに頼らなくても「個」が自立していける「個」経済の深化でしょう。そこでは上からの所得再配分(イデオロギーによる人為的差配)ではなく、非伝統的なかたち(新しい所得獲得手段の発展)での「個」への所得再配分が行わていくのだと思います。

そのような「個」経済の深化を志向する先進諸国にとって、ブロック化する最大の意味は、基本的な価値観を共有できない中国ロシアなど統制型国家の「穏便な」拒絶です。近代史の流れを見ても、時代を先駆ける変化はイギリスという国が起こしており、今回も例外ではないように見えます。もはや相互依存するグローバル化経済は止めようがありませんが、どこと手を組み、深くつきあうかは選好できるーーそういう環境の整備が今後進んでいくのでしょう。

日本単独の歴史で見ても、中国(大陸)とは付かず離れずの、あいまいな関係で行くのが立国繁栄の道です。中国と同じブロックに所属するなど、建国以来の先人たちのあゆみ(とくに明治維新以降の近代化努力)に対する裏切りでしかありません。

以上を総合して考えると、近未来の世界経済は中国経済の動向に一喜一憂する度合いが減り、みずから所属する経済ブロック内で「自活繁栄」していく態勢に移行していく可能性が高いと思います。そのことはウイルス騒動以前から、米中の株価チャートの明暗に歴然と刻されています(日経のパフォーマンスが悪いのは過去に引きずられて日本人が態度を決定しないから)。

上海A株週足

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S&P500週足

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日経平均 先物60分足

24015がWトップになり、安値更新で下落サイクル入り。現物ベースの75DMAは23470円台。週明け持ち直せるかどうか。また23500-600のサポート帯が決壊するのかどうか。微妙な状況。

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日経平均 現物日足

チャート内★の23000円付近、昨年上限域の22700円付近でのリアクションが今後を占う上で重要になりそう。今後のシナリオとして、A(強気)、B(揉み合い)、C(長期サポート再テスト)の3パターンを想定してみました。

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